ユートピアの庭

以前からお世話になっている建設会社さんの社長さんのご自宅の新築工事の周りの造園工事を承りました。

施工箇所は主に3か所。玄関周りの植栽・お風呂から見える箱庭・既存の樹木を活かしながらの南庭です。

まず建物外壁の素材がアースカラーで温かみ[O1] があり重厚な雰囲気。外構・造園も全体的に落ち着きのある形でまとめることが全体イメージ。まず玄関前は建物の顔になるのでインパクトのある造園が必要。玄関ポーチの階段の段数が多いのが印象的、階段の角度に合わせ盛り土をしてダイナミックなロックガーデンを展開しました。大きめのロックを使用して重厚な雰囲気の中にヤマボウシを配植、フォーカルポイントにウッド調の立水栓を配置しました。

お風呂から見える箱庭は、箱庭と言いながら隣地母屋との間の結構広いスペース。湯船から見えるピクチャーウィンドウと実際に外に出て涼むことができるようもう一つの見せ場を作るのがテーマ。ピクチャーウィンドウの方にはガビオンと呼ばれる鉄線の壁に割栗石を詰め込んだオブジェを2枚設置。踊り場の扉前には黒い厚みのある石板のテラスを配置して涼めるスペースを作り、テラスから石板の小径、小径の先にはシルエットのきれいな高さのある鉢を置いて見せ場を作りました。夜は裏の壁をライティングして鉢のシルエットを強調写真が取れていないことが残念です。

南側のスペースは既存の樹木を活かし周りを整備して見栄えをよくする。言葉にすると簡単なのですがこれがなかなか難しい。正面の視界を樹木で少し絞り、芝生のエッジを奥に行くにしたがって細く、エンドを見せないように曲線的にカーブさせカット。雑然としていたスペースが整ったスペースに変化した上、奥行き感も出て視界を絞ったにもかかわらず広く感じる庭に仕上がりました。

 

エリア
愛知県岡崎市
施工面積 約150㎡
使用植物 ハイノキ・シマトネリコ・ヤマボウシ・マホニアセイリュウ・トクサ・ギボウシ・アメリカテマリシモツケディアボロ・アベリアホープレイズ
使用材料 ミストラルシルバー(テラス)・ガビオンと割栗石(オブジェ)・グレーストーン(ロックガーデン)