瑞穂再生の庭

 

長年お住まいになられている敷地内にお孫さんご夫婦が新たに新築建物を建てられるというお話。和庭園のスペースを約半分にすることとなりますが、使っていた石・灯篭(7個)・二宮金次郎像・信楽焼の狸・壺・樹木等をすべて残してほしいとのご要望でした。

 

ラフスケッチ

半分のスペースにすべてを盛り込むには高さを出して立体的にスペースを使うこととなります。図はあくまで全体を収める為の大まかな予定で、石の大きさや数も考慮し臨機応変に対応することが重要な仕事でした。

庭の背面となる新築建物側。大きな石を使ったり、石組を高くしたりして壁を作りました。これにより立体的にする準備が完了。

松はもともと植わっていたメインツリーです。枝ぶりが分かるように剪定しました。バックの新築の壁がより枝ぶりを引き立たせています。灯篭や壺・二宮金次郎像を集中的に配置してフォーカルポイントを作りました。

母屋から新築のお勝手口に向かうアプローチには飛び石を配置。もともと樹木の生えていない場所でしたのでアプローチ両サイドにノムラモミジとソヨゴを配植。タヌキや灯篭も配置し、見せ場を作りました。

 

眺める場所ごとに違う風景が楽しめる。そんな庭になりました。

 

 

もともとあった石に加え、持ち込んだ石の石組を絡めました。これにより壺を引き立たせモダンなイメージも追加しました。

 

施工前状況

庭のリフォームは最終形の美しさも大切なのですが、お客様の大切にされていた木や思い入れのある品物の数々を如何に新しい庭に取り入れるかが重要だと思います。今回の現場では残したオブジェはほぼすべて使いました。お客様には本当に喜んでいただいて、こんな風になるとは思わなかったと感動して頂きました。私にとっても新築工事とは違い全て予定通りとはいかず、現場での臨機応変な対応が求められ大変ではありました。でも、思った以上に喜んで頂けてプランナー冥利に尽きる現場となりました。

 

エリア
名古屋市瑞穂区
施工面積 リフォーム・植栽工事約150
使用植物 ノムラモミジ・ソヨゴ・トクサ・マホニアセイリュウ・ギボウシ・フイリヤブラン・ハクサンボク・ヒューケラ・フッキソウ・ベニシダ・クサソテツ・クリスマスローズなど
使用材料 アルデンヌウォーリング(石壁)